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ギタリスト服部

ギター弾いてる場合か?というツッコミはなしで…

· 機材
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もうずいぶん昔だが、鍵盤よりもギターに触っている時間の方が長かった一時期がある。もちろんギタリストのようには弾けないから、気分を盛り上げるためにエフェクターであれこれ楽しんでいた。とは言えその頃(20年くらい前)にはデジタルマルチフットエフェクターなど影も形もない。こつこつとコンパクトフットエフェクターを買い揃えていくしかなく、もちろんお金だってそんなに持っていない。いきおいコンプレッサー、ディストーション、ディレイくらいが三種の神器で、プリンスに傾倒してからはフランジャーも常備するようになった。

ちなみにこのフランジャー、単にかけっ放しにするのではなく、電気工作の得意な親友にクロスフェードペダルを造ってもらって、簡単にプリンスごっこができるようになった。ディストーションギターソロのロングトーンの部分でドライとウェットをクロスフェードする、プリンス得意技のアレだ。

他にもいろいろ持っているが、あとはせいぜいMXR Phase90が加わるくらいだろう。

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先日懸案になっていたある新曲のギターソロを録音した。何もかも録り終わっていて、残るはギターソロだけ!という状態で放置していた。いざ録音しようとなると、取りたてて冒険はしないものだ。BladeのストラトモデルにBOSS CS-3コンプレッサーProco RATディストーションをつなぎ、Fender Broncoアンプ(PR-258 Tweed 15W)のクリーントーンで鳴らす。どうせ後からEQでハイをブーストすることはわかっているので、Broncoを拾うのはSHURE BETA57である。BETA57は曉スタジオ特製マイクプリに入り、Metric Halo2882でデジタルに変換される。

もう何年もこのセッティングで録音している。曲によってはマイクがSHURE 58だったりAKG C-3000になったりするが、そのキャラ分けも曲のできあがり像が割とクリアに自分の中にあるからだ。ミックスする時のチャンネルストリップのEQの動かし方まで想像できるからである。別の言い方をすると、ギタリストがアンプまでの経路(電源やケーブルの質)まで含めて「オレの音」を造るのに対して、筆者はミックスまで含めて「オレのアレンジ」と捉えているフシがある。

ディストーションを別のものに替えたり、ギターそのものを替えたり、本当はいろいろとバリエーションを増やしたいと思っているのだが、もはやそんな余裕は私にはない。もっと鍵盤そのもののウデを上げねばならぬ。しかし、次に録音するのは別の懸案曲のベースだ(笑)。弦は買ってきてあるので、まずは弦の張り替えから…。